2022年5月小笠原旅行 (母島編-2)
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2022年6月6日(月)(10日目)
母島滞在2日目
朝食がいきなり焼き魚定食から洋食に変わりました。量的にはちょっと物足りないですが、色々と味わえて良かったです。
今日は頑張って沢山歩くことにします。最初に都道最南端までレンタルバイクで行ってそこから遊歩道に入り、母島最南端の小富士を目指します。
外来種を除去するために遊歩道に入る前に自分の体をきれいにする必要があります。まずは、左下のマットを使って靴底の泥を落とします。靴の側面についた泥は、木箱に入っているブラシを使って落とします。次に靴全体に殺虫スプレーをかけます。次にズボンについている種子類を取り除くためにコロコロをズボンのすそ周りで転がします。最後に泥落としマットに移った害虫を殺すために殺虫スプレーをマットにかけて終わりです。この手順を遊歩道に入るたびに行います。監視員が頻繁に巡回しているのでしょうか、道具の不足はどの木箱でもありませんでした。
アップダウンはそれほどきつくないですが、数日前に降った雨のおかげで遊歩道はドロドロ、転ばないように気を付けながら歩きます。
そして歩き始めてわずか3分もしないうちに買ったばかりの、このトレッキングのために買ったトレッキングポールのベルトが壊れて取れてしまいました。ベルトがなくても、手でつかむものですから使えないわけではないですが、しっかり握っていないと落ちてしまいますから気を使う必要があります。(後日談ですが、自宅に帰ってからメーカーに連絡して該当する部分を無償交換してもらいました。交換してからまだ一度も使っていませんが)右下の写真は途中で寄った蓮池です。
ジャングルの中のような道を30分ほど歩いてやっと蓬菜根の分岐まで来ました。まだ元気のあるうちに寄り道します。
蓬菜根は石だらけで水のきれいな小さな入江でした。
次に訪れたのはすり鉢展望台です。赤茶けた急こう配がすり鉢状に広がる景色を見ながら一休みです。
またまた深くなった森を進んでいきます。なかなか姿を見せてくれない小鳥たちを探してみますが、見つかりません。
何か所かのビューポイントに寄っていよいよ南崎に到着しました。とても美しい海の入江が広がっています。シュノーケリングに適しているそうですが、体力の問題と単独でシュノーケリングをしている間に流されると助けを呼ぶことができないので、今回シュノーケリングはしないことにしました。左側に見えているのが小富士です。一休みした後に小富士に向かいます。
小富士の標高は86mと大したことありませんが、ここまで歩いている間にくたくたになっていて、最後の急坂がかなりきつかったです。梯子を上り切って、ほんの少し進むといよいよ遊歩道の終点が見えてきます。
その終点に立った瞬間、美しい風景が広がります。先ほど見上げた南崎を見下ろす風景は何ともきれいです。白く見える浜とサンゴが点在する湾内の様子、奥に見えるのは向島でしょうか。とても良いバランスでカメラに納まってくれました。
南の方を見ると鰹鳥島、平島、姉島、妹島などが見えました。
小富士登頂記念の絵葉書をもらうために、クレヨンで模様を写し取って持って帰ります。山頂には遮るものが何もないので暑くてたまりません。少しだけ休憩しただけで下山します。
後日自宅に届いた記念スタンプ付きの小富士登頂記念証です。写真は私も感動した南崎の写真でした。
たった1枚しか撮影に成功しなかった小笠原諸島の固有種でハハジマメグロです。撮影した時ははっきりとは分かりませんでしたが、自宅に戻って拡大して確認できました。ガイドもつけずに歩いた遊歩道で撮影できたのですから、もうちょっとピントが合っていればと思うのは、欲張りでしょうね。
宿で作ってもらったおにぎりでお腹を満たしてさらに歩きます。3種類の味ご飯のおにぎりに別包装の海苔を巻く方式で、パリッとした感触を楽しむことができました。
行きがけに寄らなかったワイビーチにも行きました。浜に降りるところが結構な階段で疲れに追い打ちをかけました。
色々寄り道したりはしましたが、コースの標準タイムを大幅に超えながらも無事都道最南端まで帰ってくることができました。
一旦宿に戻って休憩をと思ったのですが、靴はドロドロ、ジーンズも膝の下あたりまで泥が跳ねています。仕方ないので靴は水をかけながらブラシで泥を落とします。ジーンズも泥を落とした後洗濯です。洗濯後に乾燥機に15分だけかけて、生乾きの状態で外干しします。
靴の代わりにサンダルを履いて、ジーンズの代わりにジャージを着て夕方近くになってしまいましたが、今まで行っていなかった北方面にレンタルバイクで走り始めます。ポイントで写真だけ撮ってどんどん北に向かって走ります。そして終点の北港に着きました。昔は集落もあったようですが、今は人は住んでいません。朽ちかけた桟橋の写真を撮ったら戻ってきます。
北港近くの静止衛星経由の公衆電話です。母島の南側は携帯電話の電波が届いているのですが、北側は基地局がないために非常時の通信手段がありません。
夕方晴れるのは今日だけと思い、夕日がきれいらしい新夕日ヶ丘に向かいます。空はまずまず晴れていますが、水平線近くに雲がよどんでいます。水平線に沈む太陽を見ることができませんでした。夕焼けもごく薄い筋が広がるだけでちょっとがっかりです。
夕日の写真を撮るために夕食の時間に間に合わなくなることが分かっていたので、事前に夕食をお弁当形式で準備していただくようお願いしました。美味しくはありましたが、プラスチックの入れ物だったのでちょっと興ざめでした。
食事の後はPCを出してきてフェースブックに投稿したりして時間を使いました。
午後11時半近くになって、月が沈んで雲がないことを確認して、もう一度星の写真を撮りに行きました。最初は天の川に焦点を当てながらもどこまで南が見えるかチャレンジしてみます。かなり南まで見えますが、南十字星を見ることは出来ませんでした。今日は雲がないので、天の川の一番濃い部分が肉眼でもはっきりと見えます。
RX100M5, 24mm, F1.8, ISO6400, 10秒露光、27枚合成
実験その4:ISO6400の画面の荒れ具合の確認と、合成によりどのくらい星が写るようになるかを確認します。左下は、合成する前の1枚だけを抽出してアンタレス付近を拡大しました。星のない黒い部分にざらざらとしたノイズが乗っているのが分かります。一方27枚合成した右下の写真は、星のない黒い部分がスムーズでざらざらとしたノイズがかなり抑えられています。左下にあるアンタレスは極端ですが、明るい星は大きく写っていて、左下の写真では見られない微光星が多数写っています。
左:RX100M5, 24mm, F1.8, ISO6400, 10秒露光、右:RX100M5, 24mm, F1.8, ISO6400,
10秒露光、27枚合成
次にカメラの位置を動かして、わし座からさそり座までがすっぽり入るように画角を調整します。天の川が縦にまっすぐ入るようにしながら、わし座もさそり座も全部入るように調整するのは結構大変で、何回も撮り直しをしました。でも、同じことをフィルムカメラで実行するのは不可能ですし、撮影時間もたった10秒なので、諦めずにやり切ることができました。24oレンズだとぴったりと言うか、ぎりぎりだったのです。
RX100M5, 24mm, F1.8, ISO6400, 10秒露光、11枚合成
自分ではうまく撮れたと満足していましたが、人に見せるには不足があるように感じて、星座の主たる星を結んでみました。わし座からたて座、いて座、さそり座まできっちり収まっていることが確認できました。皆さんも星空を眺めるときに星々を結んで星座を描いてみてはいかがでしょうか。
撮影を開始したのが遅かったこともあり、終了したのは午前0時40分を過ぎていました。速攻で片づけをして宿に戻って寝ました。今日はヘビーな1日になりました。
明日はもっと体力があれば乳房山にも登るのでしょうが、今日の小富士往復のことを考えると乳房山に登るのは無謀でしょう。明日は素通りしてきた北港に至るまでのいくつかの見どころでも回ってくることにしましょう。
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