2020年1月南極旅行 (南極編-1)

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2020年1月31日(金)(8日目)

いよいよ南極上陸の日となりました。今回の旅行でアフリカ大陸、南アメリカ大陸の土地を踏んできたため、6大陸の最後の南極大陸に上陸して、世界6大陸制覇を完了することになります。

エスペランサ基地(Esperanza Station)

最初の上陸場所のはずでしたが、入り江が氷に阻まれて船が中に入ることができません。 と言う訳で、エスペランサ基地の上陸が出来ずに世界6大陸制覇は後日に延期されました。
この流氷の先にエスペランサ基地があるみたいなのですが、どこにあるかよく分かりませんでした。



急遽予定を変更してJoinville島とDundee島の間を通ってPaulet島に向かおうとしました。ところがこちらも氷があって通り抜けできません。小さな流氷ならかき分けて行けるのですが、大きな流氷になると砕氷艦でないM/V Ushuaiaでは先に進むことができないそうです。



仕方なく戻りがてら途中でアルゼンチンのPETREL基地に寄る計画もありましたが、それも氷に阻まれてしまいました。右下の写真に基地が写っていますが、流氷ばかりでなく、小さな氷山も行く手を塞いでいます。

 

当初予定されていた計画も修正計画も次から次へと氷に阻まれて変更を余儀なくされます。まあここで気を落とさずに、途中で沢山の氷山とペンギンたちの写真や動画が撮れたので良いとしましょう。

厚い雲で上を覆われ、半分が氷で覆われた島



海に注ぎ込む氷河

 

氷山と流氷

  

青い氷山は内部の空気が追い出された氷河から生まれた氷のかけら、何千年か何万年か前に生まれたそうです

 

初めてまじかで見るペンギンたち

 

クルーズ船の接近におびえて逃げ出すアデリーペンギンたち

 

アデリーペンギンの泳ぐ速度はなかなかのものです



遠くにアザラシやクジラの姿を見ることができました

 

クジラの姿をやっと動画で捉えることができました



ポーレット島(Paulet Island)

だいぶん遠回りをしましたが、ポーレット島の近くまで来ることができましたが、濃いめの霧がかかっていて島に上陸できるかどうかはすぐには分かりません。30分ほどかけて偵察に出かけていたゾディアックが帰ってきてやっと上陸できることが分かりました。
そのアナウンスの15分後にはゾディアックが出発するということで、急いで支度をしましたが初めてのことなので余りテキパキできません。相方は2回目の南極クルーズということもあり、さっさと出ていきました。私は5分ほど遅れて乗り場に向かいました。するとすでに長蛇の列になっていて、50番目くらいで一回の移動で30名くらいが上陸できることから考えると2番目のバッチで上陸できそうです。待つこと30分やっと南極の地を踏むことができます。
ゾディアックに乗る前と乗った後はブーツの洗剤での洗浄が必要です。これは島や大陸の環境を守るための処置です。異なる土地に生息している生物が混じらないための防疫対策なのです。M/V Ushuaiaのゾディアック乗船場所は船尾にあります。ゾディアックにはクルー以外に乗客が8名乗り込みますが、スペース的には余裕がある感じです。

 

上陸する前からすでに多くのペンギンたちの姿を目にすることができました。ペンギンの営巣地に近いためか氷山の上に集まっているペンギンたちとアザラシです。

 

ワクワクしながらゾディアックに乗り込んで約5分ほどの航海でポーレット島に到着です。
初めての上陸の様子をGoProもどきで撮ったのですがコマは飛んでしまうし音は取れてないし見られたものではありません。それでもわざわざ南極まで持って行ったのですからワンカットくらいは残しておこうということで、途中を大幅にカットして載せました。お見苦しくてすみません。



そこはアデリーペンギンの営巣地で数が数えられないほどのアデリーペンギンが島の殆どを覆いつくしていました。ペンギンの間をそろりそろりと移動しながら写真を撮っていきます。講習では5m以上はペンギンとの距離を空けるようにと言われていましたが、ペンギンが多すぎて空けることができませんし、ペンギンから近づいてきてすぐ脇を通ったりするので1m未満に近づくことすらありました。事前調査の通りかなり強烈な匂いが漂っています。そんなすごい匂いでもしばらくすると慣れてしまって感じなくなるのが凄いです。



ペンギンたちの間をゆっくりと移動していると、思わず超接近遭遇することなんかもあります。

 

営巣地は遠くから見てもすぐに分かります。地面が茶色いからです。この茶色いのはどうやらペンギンの排せつ物の色からきているみたいです。

 



ペンギンが上手に海から戻ってきます。しばらくは海岸沿いに滞在して体を乾かしたり毛づくろいをしたりしています。



海の中の黒い影は全部戻ってきているペンギンたちです。丁度捕食を終えて戻ってくる時間帯だったのかも。



氷の上に体を横たえて体を冷やしているペンギンたち。おそらく海の中で一生懸命オキアミを取っていて体が火照ってしまったのを冷やしているのではないでしょうか。



近くでペンギンの親子のやり取りを観察していると、最初に雛が親鳥に餌をくれるように催促していることが分かります。簡単に応じる親鳥もいるのですが、中にはなかなか餌をあげずに雛の頭をつついたりしています。最終的には胃の中に貯めてあるオキアミを戻して口移しで雛に与えます。ある程度与えて全部なくなってしまうのか、それとも自分の分を確保するためか雛に与えるをやめると、雛をより一層餌を催促して親鳥を追いかけまわし始めます。走るのは親鳥の方が早いですから、最後は雛が追いかけるのをやめて立ち尽くすというのがパターンです。



ポーレット島には比較的平らな部分と山になっている部分があるのですが、平らな部分はペンギンが占拠していて、山の部分は海鳥が生息しています。下の写真をよく見ると下の方はペンギンですが、山の中腹から上は海鳥が占めているのが分かるでしょうか。



動画でズームしてみました。これならよく分かります。



着地もなかなかかっこよいです。



餌をとって戻ってくる海鳥が低空で巣まで戻ってくるのはなかなか迫力があります。いずれにしてもペンギンも海鳥も人間がいようがいまいが関係なく行動するので見ていて飽きないです。

 

海岸からほど近いところにウェッデルアザラシがいましたが、ほとんど動かずかつ横を向いているので、初めはアザラシと気が付きませんでした。肌の色も岩の色に溶け込んでいて、見分けがつけにくい感じです。目をつぶっているのが残念ですが、なかなかかわいいですね。



ここには1903年2月、沈没したアンタークティック号の生存者により建てられた石の小屋がありました。今は史跡として残されていますが、こんなところで遭難して一冬越したそうですが、さぞや厳しい日を凌いで救助を待っていたのでしょう。

 

かなり長い滞在時間を経ていよいよ船に戻ります。ゾディアックはかなりのスピードをあげているので、風切り音はすごいですが船はとても安定しています。




一日の取りまとめと翌日の計画

とにかく氷が多くて行けないところが多かったのは本線が砕氷艦でないので仕方ないという説明でした。そうは言ってももう少しは何とかならないものかと思ってしまうのは客のわがままでしょうかね。明日は4:30のウェッデル(Weddell)海の日の出がとても美しくなるだろうとの予告が入り、4時起きで臨もうと相方と意見が一致しました。また午前中にスノーヒル(Snow Hill)島、午後にはデビル(Devil)島に向かうということでウェッデル海の島々を堪能できそうです。




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