2020年1月南極旅行 (往路編-1)

任意のページに飛ぶ #1 南極旅行  #2 往路編ー1  #3 往路編-2  #4 クルーズ編-往路  #5 南極編-1  #6 南極編-2  #7 南極編-3  #8 南極編-4  #9 南極編-5  #10 クルーズ編-復路  #11 復路編-1  #12 復路編-2  #13 復路編-3  #14 復路編-4

2020年1月24日(金)(1日目)

金曜日の会社の勤務を普通に定刻までこなして、いよいよペナンを出発です。旧正月のためか空港かなり手前で道路が渋滞しています。空港に向かう道のこんな手前で混んでいるなんて初めての経験です。今年の旧正月は何かあるのでしょうか。



それでも出発3時間前には空港に到着してカウンターに来てみると、まだ手続きが始まっていません。ちょっと離れた所で40分ほど待ってから再びカウンターまで来てみると、すでに列はだいぶん長くなっています。その場で待っていなかった私、何やってたんだか。2時間前になってカウンターが動き始めました。最初の目的地はシンガポールで、1.5時間のフライトです。
機内持ち込み荷物には、ノートPC、カメラ(4台)、双眼鏡、USBバッテリー、スペアバッテリー(3個)、スーパーライトダウン、南極の自然誌、機内で履くスリッパ、パスポート、お金(マレーシアリンギット、米ドル)、印刷された旅程表やバウチャーといったところが入っているので結構パンパンで重量も重いです。

 

時刻はすでに午後7時30分です。飛行機の出発までは1時間半以上あり更にシンガポールのラウンジに着くのは午後11時頃になってしまいます。夕食は散々悩んで肉まんになりました。飛行機でもトランジットでもちょこちょこ食べるはずなので、無くてもと思いつつ空腹感に負けました。
機体が到着しました。午後9時15分の定刻に出発出来そうです。

 

シンガポールに到着しました。いつものように派手なデコレーションが乗客を歓迎してくれます。



トランスファカウンターに行ってエチオピア航空のチケットを入手しました。シルクエアはシンガポール航空の傘下ですがスターアライアンスに加盟していないためにシンガポール航空以外の航空会社とトランジットする場合、チケットを出発地で発行できないことがあります。もうしばらくするとシルクエアがシンガポール航空に吸収されるというニュースがあったので、このような不便なことは解消されていくことになるでしょう。
エチオピアのアディスアベバまではシンガポールを午前2時に出発して、現地時刻午前6時に到着する9時間のフライトです。エチオピアとの時差が5時間もあるため9時間飛んでいるのに4時間で着いてしまう訳です。飛行機に乗っている間に十分寝て時差をうまくコントロールすることができないと後が持ちません。エコノミーシートでうまく寝られるでしょうか。

 

エチオピア航空はスターアライアンスの一員なので、スターアライアンスゴールドメンバーの権限を使ってラウンジを使わせてもらえます。日本に行くときに使うターミナルとは違うので、いつも使うラウンジではないのですが、メニューは同じみたいです。シンガポールに来るまでの機内で出たサンドイッチに加えて食べるのですから量は抑えるべきという考えを持ちつつも結構食べてしまいました。味はまぁまぁですね。正味2時間ほどですがコーヒーのお代わりをしながら出発時刻を待ってゲートに移動します。

 

2020年1月25日(土)(2日目)

エチオピア航空でシンガポールからアディスアベバまでB787-8で9時間のフライトです。ビジネスクラスのシート数は少な目で、私はもちろんエコノミークラスですがシートピッチもリクライニングも普通です。乗客の8割ほどが黒人でした。プライベートスクリーンに日本語の選択肢はありませんでしたが、映画の中に日本語音声、英語字幕のものが2本ありました。見なかったけど。
B787はUSBのコネクターが全ての座席についているので、スマホを常時充電しながら使うことができます。スマホはノイズキャンセリング機能付きのソニーのXperiaを使っています。このノイズキャンセルを使って寝ると使わないで寝るよりも疲れの取れ方が多いように思います。充電しながらでなくとも9時間くらいのフライトの間電池は持ちますが、充電できる安心感はかなりのものです。こんなサービスが中型機にも広がらないかなと思います。
午前2時の出発ですが、離陸1時間後に夜食と言うよりは夕食が出てきてびっくりです。フィッシュのお味はまぁまぁです。

 

フライトは順調で特に大きな揺れも感じませんでした。深夜出発ということで思った以上に寝ることができたけど、エコノミーシートでは流石に熟睡というわけにはいきません。夜中に飲み物の巡回を見かけなかったけど、寝ている間に通ったのでしょうか。機内は乾燥するので頻繁に水分補給をすることが大切なことを考慮して、深夜でも飲み物が定期的に提供されるように頻繁に巡回していただくと嬉しいな。
朝食は案の定6時到着の1時間前に出ました。これはエチオピア航空だからと言う訳でも文句と言う訳でもないけど、長距離フライトの場合特に深夜フライトは生活サイクルと時差の両方をもっと考慮した食事の在り方というものを考えるべきではないのかな。

 

定刻前にアディスアベバに到着しましたが、ゲートまで到着してもいつまでたってもドアが開きません。10分ほど待たされて機長からメカニカルトラブルで搭乗ゲートが接続できないとの説明がありました。でもビジネスクラスにセキュリティらしい制服の人が沢山いて、乗客もみな席に座らせれたいたので、別の理由だった気がします。数分後にはドアが開いてエコノミークラスから降りて行きました。ビジネスクラスの乗客に何かあったのかもしれません。



工事中のターミナルビルには、取り外されたと思われる動く歩道が延々と積んでありました。トランジットゲートには殆どの乗客が向かっていて、エチオピア航空の低価格戦略でハブとしての機能を活かそうとしているように思いました。セキュリティには乗客が押しかけていましたが、機械も係官もそこそこいてスムーズに流れていました。

 

ゴールドラウンジは狭くて電源ポートも特定の席にしかありませんが、短時間ならば問題ないです。1時間前に朝食を食べて、次のフライトでも1時間後に朝食が提供されるでしょうから、ラウンジでは流石にコーヒーだけに留めました。保温容器の中にはどんなものが提供されているかは見ませんでしたが、帰りに寄ることになるので今は見ないでおきます。

 

次のフライトET506サンパウロ経由ブエノスアイレス行きがが2時間遅延です。登場する機体は客を乗せずに自走することなく牽引車に引かれてゲートに到着したので、予定機材はフライトの大幅遅延か何か技術的なトラブルが発生したために代替え機を用意したのかもしれません。ブエノスアイレスで次のフライトに乗り換えるのですが、うまく間に合うかな。

 

結局ET506 アディスアベバ発ブエノスアイレス行きは2.5時間遅れで出発しました。サンパウロ経由で15時間の長時間フライトです。昼食のビーフも夕食のチキンもメインはまぁまぁでしたが、ライスサラダは味が被ってだめでした。デザートにアイスクリームがついてくるなんて事はありませんでした。

 

約12時間のフライトを経て大西洋を横断、経由地のサンパウロには午後4時到着予定が午後6時30分になったので2.5時間遅れはそのままでした。サンパウロに到着するころには南極半島が地図の端っこに入ってくるようになって、長い旅の終わりに近づきつつあることが分かります。ブエノスアイレスに向かう乗客は約半数でそのまま機内で待機していると、掃除スタッフが大量に入ってきて掃除を始めます。12時間フライトの後で色々なところが汚れているし客も残っているので、掃除しきれないみたいです。客が席を移っていたりしていると、席に残っている私物が捨てられてしまうようなリスクもあり不用意に席を立つべきではないなと思いました。

 

結局午後7時30分に出発しましたが、ブエノスアイレス到着予定時刻は午後9時5分となりました。当初の予定時刻は午後7時55分なので1時間余りの遅れだったので、どこで1.5時間取り戻したのでしょうか。なぞです。
ブエノスアイレスでは国際線空港から国内線空港に移動しての乗り換えなので、8時間と長めにとってありました。到着が遅れて今では7時間となりましたが、これだけあれば問題ないでしょう。バゲッジロストとかない限り。(これって地雷踏んだ事にはならないですよね。)
夕食はビーフを選びました。付け合せがマッシュポテトで野菜サラダになったのでバランスは良くなりました。私は食べないけどパンが忘れられているし、隣の人はナイフとフォークのセットが付いていないとか、ミスが目立ちます。金曜日の夜から土曜日の夜までに軽食も含めると8回もの食事をしています。いくらなんでも多すぎです。半分残すとか、食べないとかしないとだめでした。

 

午後9時5分予定通りブエノスアイレスEzeiza (EZE)空港に着陸しました。到着ゲートからイミグレーションまでは歩いて5分位と近いです。乗客は圧倒的にアルゼンチン国籍と南米各国が多く、その他の外国人の為のブースはガラガラです。何を聞かれる事も無く入国審査が完了して、アルゼンチンに入国する事が出来ました。預け荷物もベルトが回り始めるとほどなく出てきます。バゲッジロストの危機を乗り越えてくれたのでこれから先の旅のリスクはぐっと減ります。南極クルーズ船に乗り遅れるということになる可能性はかなり低くなりました。
後になって気がついたのですがここで荷物を受け取れない、受け取るとしても翌日になるなんて言う事態が発生した場合、これから先の旅はめちゃめちゃになる可能性があったのです。南極クルーズ船で友達になった香港出身のQさんはバゲッジロストのリスクを回避するために預け荷物を作らず全て持ち込み荷物で賄うという離れ業をやってのけていました。容積的に一番問題になる南極の防水耐寒用品は全て船の出航地であるウシュアイアでレンタルし、その他の持ち物も例えばカメラは高級コンデジを用意して性能を確保したまま荷物を減らすなどしていました。
税関のX線にも呼ばれずに税関ゲートを出ると、事前調査通りバスとタクシー会社のブースが並んでいます。ブエノスアイレスには国際線空港と国内線空港の2つがあってその2つが40qも離れています。(おや、どこかの国と似ているではないですか)その2つの空港の間に鉄道はなく、バスかタクシーを利用することになります。迷わずTendaLeonのブースに行ってJorge (AEP)行きリムジンバスを申し込みます。アルゼンチン航空の航空券を持っていると5割引と言うことで日程表を見せて割引いて貰いました。290ペソか5USDのどちらでも良いそうなので米ドルで支払いました。バス乗場は空港の建物を出てまっすぐ行った100mほど先の左側にあります。AEP行きのバスはほぼ満席で私が乗ったあと出発しました。時刻は午後9時45分、到着してから40分しかかかっていません。バスは一旦市内で乗客を下ろした後AEPに向かいます。土曜日の夜中なので道路も空いています。約1時間後AEPに到着です。もっとドタバタして時間がかかることを見込んでいたのですが、思わぬ順調さに自分でもびっくりです。

 

空港に到着して最初にしたのはATMでお金を下ろす事です。米ドルは持っていますがアルゼンチンペソは持っていません。どこでペソが必要になるか分からないので少し持っていようと思ったのです。最初に見つけたATMにマレーシア発行のデビットカードを入れると認識してくれます。予め銀行で外国のATMで使えるように設定したお陰です。引き出し金額として2000ペソを入力すると手数料は630ペソと出てきます。何と手数料率31.5%です。これが普通なんですかね?手元にペソがないのは嫌なので引き出します。今後は出来るだけ米ドルを使おうと誓うのでした。ちなみに1000ペソのような高額紙幣は市内で見かけることはありませんでした。ふつうは500ペソまででやりくりしているようです。



次にアルゼンチン航空のカウンターに行きます。まだ出発5時間前の午後11時です。残念ながら出発3時間前に来てくれと言われてしまいました。預け荷物の重量制限を聞いてみると案の定15kgと言われてしまいました。マイルで購入した特典航空券なので預け荷物の重量クラスは一番低いものであることは想像していました。一応無料で1個預かってくれることは事前に把握していたので、何とかスーツケースに入っているオーバー分の4kgを取り出して手荷物として機内に持ち込むことにします。スーツケースの中には小分けにも使えるナップサックに衣類などを突っ込んで重量調節します。15kgに収まったかな?
2時間後、本を読みながら時間を潰していよいよチェックインです。荷物移動作戦が成功して13.5kgになりました。手荷物2個はノーチェックでした。
出発ロビーに来たらフリーWiFiがあったので、フェースブックに旅の記録をアップすることができました。(アルゼンチン航空はスターアライアンスではないのでラウンジが使えません)

 


1月26日(日)(3日目)

アルゼンチン航空でブエノスアイレスからウシュアイアへ飛びます。定刻午前4時に出発して約3000km、3時間30分かかります。これでもアルゼンチンの端から端まで飛んだ訳ではありません。アルゼンチンが如何に大きいか分かります。



ペナンを出発してから48時間ほどかかってやっとウシュアイアに到着しました。途中宿泊せずに乗り継ぎだけでこれだけの時間がかかることからもマレーシアからアルゼンチンまでがいかに遠いかと分かるというものです。
ウシュアイア空港はこじんまりとしていますが、タクシーは沢山いるので移動には困りません。天気は小雨模様で壮大な景色はお預けです。まだ朝の6時30分ですがとりあえず今夜宿泊するホテルに行って着替えと荷物を置かせて貰います。ホテルのロビーからは港の桟橋が見えます。まだ私の乗船する船は来ていないようです。さて町の散歩に行きますか。

 



ホテルで着換えたらウシュアイアの町の散歩です。日曜日の朝で雨もぱらついているので、人は余りいません。おまけに開いている店も少なくてひたすら歩きます。
建物はなかなかおしゃれでウシュアイアの急坂に合わせて作られています。

 

囚人輸送用の汽車は市内周遊観光バスになっています。一日に4回出発するみたいです。

 

ウシュアイアを紹介する本に必ず出てくる立て看板の裏は旅行のシールがたくさん貼られていてすごいことになっていました。

 

歩いている途中、日曜日閉館の博物館に行ったり、アマチュア無線のアンテナを見たり、土産を買ったりしました。私もアマチュア無線家の端くれですから、もしも誰かいそうだったら声をかけていたかもしれません。残念ながらそのような感じではなかったので、写真だけ撮ってきました。

 

12時になってようやくレストランが開店し始めて、やっと朝昼兼用の食事にありつく事が出来ました。Parmesara King Crabはたっぷりの蟹にチーズを乗せてオーブンしただけの様な料理ですが、タラバ蟹の風味がたっぷり味わえて美味しかったです。でも、通になるとキングクラブの姿蒸し焼き(2人前)を頂くのだそうです。と言っても格安レストランの提供なので、値段はParmesara King Crabの2倍はしません。さらなるおいしさと満足感が期待できますが、その話を聞いたのはクルーズ船に乗船後だったので、姿蒸し焼きを食べることは叶いませんでした。
4時間歩いたらとても疲れました。一旦ホテルに戻ってチェックインします。靴下を重ねてもトレッキングシューズだと足が痛いし、明日のトレッキングどうしようかと考えてしまいます。

 

一休みして多少復活したので本日2回目の外出です。土産にマテ茶が良いと書いてあったのを思い出して、それも探してみることにしました。ホテル近くのスーパーマーケットに行ってみると種類が多くて決めかねてしまいます。暫くその場に留まって現地の人がどれを買っていくか観察しましたが、5人が全部違うのを買って行くのを見る結果となりました。仕方ないので値段で決めました。高い方が美味しいはずという決めつけで選びました。さて、どんなお味がするのでしょう。



昼食に蟹を食べたので夕食は牛肉を食べる事にしました。いくつものレストランで子牛を焼く様子を見せています。メニューがスペイン語で何が書かれているかよく分からない中から選んびました。ステーキぽいのを期待したのですが、全然違いました。まあ味は良いのですが、インパクトはありませんでした。何が書いてあるかわからないときは、何を食べたいか言って選んでもらうという何とも単純明快なことをすべきだったと反省させられました。

 

さっきのレストランで注文しそびれたデザートをアイスクリーム屋さんに立ち寄って頂きます。200円で甘み成分補給完了です。
夜8時にもなると気温がぐっと下がります。10度以下にはなっているようです。太陽はまだ高いのにこの寒さ。さすがウシュアイアです。ホテルに帰って寝ます。この2日間飛行機のシートで寝て寝不足の筈ですが、時差も11時間あるのでどうなることやら。

 


次のページに続く   

任意のページに飛ぶ #1 南極旅行  #2 往路編ー1  #3 往路編-2  #4 クルーズ編-往路  #5 南極編-1  #6 南極編-2  #7 南極編-3  #8 南極編-4  #9 南極編-5  #10 クルーズ編-復路  #11 復路編-1  #12 復路編-2  #13 復路編-3  #14 復路編-4

旅行のページのトップに戻る  トップに戻る