2022年11月アイスランド・イギリス旅行 (アイスランド編-4)
任意のページに飛ぶ #1 アイスランド・イギリス旅行 #2 出発編 #3 往路ロンドン編 #4 アイスランド編-1 #5 アイスランド編-2 #6 アイスランド編-3 #7 アイスランド編-4 #8 アイスランド編-5 #9 アイスランド編-6 #10 復路ロンドン編 #11 ウィンブルドン・帰路編
2022年11月22日(火)(6日目)
ツアー3日目の朝になりました。昨晩は雨が降っていたので星空を見上げることもなく寝ましたが、少し早めに起きて空を見上げてみると満天の星空でした。ぱっと見た目にオーロラは見えていませんでしたが、カメラと三脚を部屋から持ち出してきて星空を撮影してみることにします。場所探しをしていなかったので、安易にホテルのロビーを出たところで地面の硬そうなところで直接光が当たらないところに三脚を据えることにしました。(実際には少し光が入ってしまったので、ピンクの円が写ってしまいました)カメラはα7Sです。最初はISO感度を51200にしてシャッター切ってみます。前回北方向に見えたので視野のほぼ中心に北極星を入れ、右上には北斗七星、左下にはカシオペア座が見えます。星は沢山見えますが、オーロラは見えません。感度を限界まで上げてあるので、バックにノイズが乗ってざらざらしています。ISO感度を8000まで下げる代わりに露出時間を増やしてみましたが、余り星は写っていませんでした。14枚合成してみるとノイズはなくなりましたが、星が写りすぎて星座が分かりにくくなってしまいました。動画は上を向けたまま360度回転してみました。露出時間を1/8secに抑えていたのでほどほど星座が見やすくなっています。
α7S、ISO51200、1sec、14o、F2.8
α7S、ISO8000、4sec、14o、F2.8、14枚合成
α7S、ISO51200、1/8sec、14o、F2.8
星空を撮影しているうちに朝食の時間になりました。慌ててカメラ機材を片付けて朝食に食べに行きます。朝食の写真は取り忘れたみたいです。朝食が済んだら、今日のツアーに出発です。最初はヴァトナヨークトル氷河を左手に見ながら進みます。動画ではこの氷河をジェームスボンドがスイスアルプスのシーンとしてスキーで滑り降りる様子が撮影されたとか言っています。
最初の目的地はヨークルスアゥルロゥン氷河湖です。どうやってこの氷河湖が出来た火を紹介する案内板のようですが、余りに細かいので省略します。今は観光客も少ないためなのか、氷河湖を周遊観光する水陸両用車は稼働していませんでした。きっと観光客が戻ってきたら再稼働するのでしょう。ちょっと残念です。
この氷河湖はヴァトナヨークトル氷河から分かれたブレイザメルクルヨークトル氷河の先端にあり、湖には氷河が割れて出来た氷山が浮いています。これらの氷山は体積の10%ほどが水面から出ているだけなので、実際に浮いているといっても水面下の氷の部分が着底して移動を止めているそうです。潮の満ち引きに従って場所を移動しつつも次第に溶けていき、最後は海に流れ出ていくということでした。湖から出ていく水の流れは多く、とても速いにもかかわらず氷山がすぐに流れだしていかないのはそんな理由だったのです。
途中ダイアモンドビーチの見学を挟んで、私たちは橋の東側と西側の両方で氷河湖を見ることができました。まずは橋の東側から見た風景です。
橋の西側から見た氷河湖です。同じものを見ているのにずいぶん見え方が違います。青い氷山は南極でも見ましたが、長い年月をかけて中の空気が追い出された高密度に固められた氷が乱反射しないために青く見えるそうです。
最後にある動画は、東側からと西側から見た様子をつなげてあります。
ダイヤモンドビーチは氷山が溶け出して海に流れ出したものが海岸に漂着するために、海岸を氷で覆ってダイヤモンドのように輝くために名づけられたそうです。私たちは時期的にダメだったのか、全く氷を見ることはできませんでした。左下の写真は氷ではなくて、雪が砂浜のくぼみに引っかかってできた模様です。ここの海岸は砂が黒いことと海岸に打ち寄せてくる波が高かったことが印象的でした。動画もありますので、お楽しみください。
ヨークルスアゥルロゥン氷河湖から移動してスカフタフェトルまで来ました。ここは氷河ハイキングの拠点となっている場所です。とは言え、もうお昼なので昼食を食堂でいただきます。私は2,000円のピラフを注文しました。もう値段にはいちいち驚きません。
お腹も膨れたところで、氷河ハイキングの準備をします。くるぶしの隠れる登山靴は必須要件で、1足1,000円で借りることになりました。装備一式は一人一人の体形に合わせて準備します。最初に木の椅子に座ってアイゼンを靴の大きさに合わせて調整して渡してくれます。他にはヘルメットやアイスピッケルも渡されます。歩き出す前にハーネスを付けます。このハーネスは両足を通して腰の位置で固定するというものです。アイスピッケルにヘルメットとアイゼンを付けて移動開始です。
ハイキングの出発地点までは4輪駆動の大型バスを使います。出発して15分くらいで氷河に取り付く場所に到着です。
バスで出発点に着くとそこは氷のない岩山です。しばらくは岩山を登っていきますが、ちょっと広めの場所でアイゼンを付けるように指示されます。紐をかなりきつく引っ張って登山靴にゆるみの無いように取り付けるのですが、かなり力が必要です。私が良いと思ってみてもらいましたが、そこからかなり締め上げられました。
歩き出してほんのわずかで氷河の端に到達して、そこからは氷の道が続きます。初めてのアイゼンを使ったハイキングで滑るのではないかとこわごわ歩いていましたが、緩やかな登り道は歩きやすくて次第にコツをつかんで氷に突き刺すような感じで歩くことができるようになりました。
ワタリガラスが食べ物を探しに来たのでしょうか、結構近くまで寄ってきました。
氷河ハイキングのハイライトはクレバス探検です。とは言っても安全性が確保されて、階段やガイドロープがついた比較的浅いクレバスに入ってみるというものです。ガイドがクレバスに入るときの注意とクレバスの成り立ちについて細かに説明してくれました。私たちが入ったのは深さ5m程のクレバスでした。下から見上げる氷は中々に神秘的でした。
陽も大分傾いてきましたので、戻り始めます。
ガイドはポイントポイントで氷河について説明してくれました。深いクレバスには決して近づかないようなルートを通っていました。もし万が一クレバスに落ちた時には全員がつけているハーネスが役に立ちます。ガイドさんが持ってきているロープを上から垂らしてくれるので、ハーネスの腰の前に結び付けます。ハーネスには両足を突っ込んであるので、決して脱げることはありません。ロープを引っ張ってもらえれば、クレバスから脱出できるという訳です。
氷河の上流の方は氷が割れて剣山のような形になっています。氷が少し動くたびにどんどん崩れていくのでしょうね。近づきたいとは決して思いません。想像しただけでも怖いです。私は超望遠レンズの力を借りて撮影しました。陽が当たっている間に撮影できたらとちょっぴりがっかりしました。
最後のイベントは、アイスクライミングです。なんて訳、初心者向けのハイキングではありえません。ガイドさんが平らなところで寝転んでいる参加者の写真を一人ずつ撮影してくれたのでした。
いよいよ夕焼けに染まり始めた中バスまで戻ります。陽も暮れ始めたというのにまだ氷河を登るグループに出会いました。明日の天気は大荒れの予想なので、陽があるうちに何とかイベントをこなしているのでしょう。
約3時間のハイキングもやっと終了です。このあと乗っていたバスで一波乱あるのですが、それは動画でお楽しみください。
昨日と同じホテルに戻ってきて夕食を食堂でいただきます。白身魚とライス、日本風わかめサラダ付きという事で注文しましたが、内容は写真の通りです。これで4,600円ですが、お腹いっぱいという訳には行きません。まあこれがアイスランド旅行の現実ですから、受け入れるしかないです。
夕食が終わって外に出てみると、朝と同じように快晴、沢山の星が見えています。早速カメラ機材を出してきて設置します。今度は少しだけ場所探しをしておいたので、ホテルの裏で常夜灯の無い場所にしました。オーロラは出ていませんが折角の満天の星空、天の川もばっちり見ることができます。香港で生まれ育ち、今はロンドンに住んでいるQさんは天の川を見たことがなかったみたいです。いくつかの分かりやすい星座も説明しながら、星の撮影の仕方を教えてあげました。私も、レイキャビックで購入した小型三脚にRX100M5をセットして、星の撮影をしながらオーロラが出るのを待ちます。約3時間気温‐3℃の屋外で凍えながら撮影していたのですが、結局オーロラは見ることができませんでした。
下の写真はほぼ北向きの撮影です。画面中央に北極星、左下に北斗七星、右上にカシオペア座が見えます。星座の位置は朝撮影した時とほぼ逆で半日に間に北極星を中心に動いたことが分かります。画面中央上を横切っているのが天の川です。カシオペア辺りの天の川はあまり明るくないのですが、それでもはっきり写るのはアイスランドの空が暗いからなのでしょう。
α7S、ISO51200、2sec、14o、F2.8、22枚合成
RX100M5はα7Sに取り付けてある14oレンズより焦点距離が長い24oまでズームすることができます。ガイドしない星野撮影では広角側が有利なので、24oで撮影します。撮影条件は小笠原で経験のあるISO6400、10秒露光です。10枚程度合成すれば沢山の星を映しこむことができます。
中央縦に天の川、夏の大三角です。中央上がはくちょう座のデネブ、中央右がこと座のベガ、中央下がわし座のアルタイルです。思ったような写真を撮ることができました。
RX100M5、ISO6400、10sec、24o、F1.8、10枚合成
カメラの向きを変えて撮影してみました。今度は中央少し左にぎょしゃ座、右下にプレアデス星団(すばる)、中央下は火星です。この写真にも天の川が写っています。画面下の方の赤いのは、建物から漏れてきた光が被ったようです。
RX100M5、ISO6400、10sec、24o、F1.8、12枚合成
オーロラは出ないし、寒いし、明日のツアーもありますので日付が変わる前に撤収、就寝しました。明日はオーロラどうでしょうかね。
次のページに続く
旅行のページのトップに戻る トップに戻る