UTV-10G Kitの改造
2002年5月UTV-10G Kitにパワーアンプを実装して完成品にしましたので、その様子を示します。
送信部のトータル性能は上のグラフのようなカーブとなりました。このグラフには同軸リレーのロスも含まれています。IFである1296MHzの入力電力は20dBm
(100mW) あれば十分であることが分かりました。
リニア領域の測定範囲が狭いのですが、かなりリニアな事が分かります。これなら、SSBでも使用できると思いますが、キャリアコントロールだけでは送受がすぐに切り替わってしまいますので、強制スタンバイ回路の配線が必要でしょう。
上の写真はワンボードの改造の様子を写真に撮ったものです。
主な改造点は以下の通りです。
1. 受信側初段アンプをNE3210S01に変更
2. 受信側ミクサの出力に巨大スタブを貼り付けて利得の向上
3. 電源スイッチ用トランジスタを2SB1151に変更
4. 発振防止のため、2箇所に電波吸収体貼り付け(余り効果なし)
これにより、受信側はトータル利得=21dB、トータルNF=2.6dBとなりました。
上の写真は電源スイッチ用トランジスタを交換した様子です。2SB1151はコレクタ飽和電圧が2A流した時でも0.14Vと小さいのが特徴で、放熱板なしでも全く心配はいりません。ただ、トランジスタを変更しただけでは、ベース電流が十分流れませんので、ベース抵抗を1.6kΩから620Ω/1Wに変更しました。