F2/A2変調ケーブルの製作(2003/7/11)

●いきさつ

2003年の6m&Downコンテストが近づいてきたある日、YAMA MLでC5600 (電信部門 5.6GHzバンド)への参加表明がJA1LLX 金綱さんからありました。これに応えたいと思ったのですが、自分のF2変調はビープ音をマイクを通して変調をかけるものでした。これでも、交信は成立するのですが、何とかスマートに行いたいと考えました。
RTTYやPSK31通信用のサウンドブラスターインターフェースから変調をかけるのが最もスマートだと思いましたが、中々サウンドブラスターをモールス発信器にするソフトウェアが見つかりません。(どなたか知っている方がいたら教えてください)しかし、突然コンテストで使っているzLogのモニター機能が使えるのではないかと思いつきました。普段は、スピーカから音が出てくるので止めてあるのですが、このビープ音が使えそうです。

●作り方

以下に今回の私の製作方法を示しますが、パソコンに対してもリグに対しても改造により発生した不具合に対する責任を私が負うことは一切出来ません。自分のリスクで行っていただくようお願いします。

私の使っているパソコンは、自作のデスクトップタイプですから、中を開けてビープ音を鳴らすスピーカの線がどこから出てくるのかを捜すのは簡単でした。マザーボードのコネクタにケースに取り付けてあるスピーカから来ているコネクタが挿してあります。このコネクタに行っている線の途中を少し剥いて、信号取り出しのためのコンデンサを半田付けします。この時、どちらのピンもGNDとは導通が無かったので、コンデンサでカットしました。

変調度を決めるために2kΩの半固定ボリウムを入れてあります。もちろん、パソコンのケースのふたを閉めてから調整できるようにこのボリウムはケースの外に出してあります。

何かあったときに分離しやすいように、3.5mmのイヤフォンジャックで中継して、FT-736のDATA IN/OUT端子までケーブルを延ばします。ジャックの先端が変調用で、中ほどの端子に受信信号が出るようになっています。FT-736内部では変調度合いを調整することが出来ませんので、その調整は、先ほど出てきた2kΩのボリウムで行います。また、外部からの変調信号とマイクからの変調信号は切替ではなく加算されているだけなので、外部変調をかける時はマイクゲインを絞りきる必要があります。

次に、マイクロ波用のサブリグとしているIC-T81へのケーブルも用意しなければなりません。こちらは、外部入力と言ってもマイク端子ですから、FT-736よりは信号振幅が小さくて済むことが予想されました。そこで、FT-736に行っている信号を分けてもらう形で分岐することにしました。たまたま所有していた5kΩの半固定ボリウムでレベル調整できるようにします。バイアスカットのためにコンデンサが必要となりました。また、IC-T81ではPTTスイッチを兼ねているため、バイアス電流を流すための33kΩも必要でした。この抵抗に直列にスイッチを入れれば、PTT動作が出来ますが、今回は送信するタイミングでジャックを差し込むことにして、スイッチを省略することにしました。

実際に製作した回路は次の通りです。

実際に製作したケーブルは次の通りです。

 
スピーカから来ている線にコンデンサを入れる           マザーボードに挿した状態      

 
ジャックと2kΩ半固定ボリウム                   ケーブル分岐部分     

●調整

ボリウムが2段入っているので、必ずFT-736からレベル調整しなくてはなりません。まず、zLogを立ち上げてCWモードにします。ここで、普段はオフにしてあるモニタスイッチをオンにします。次にマイクゲインを絞りきった状態で、変調をかけてみることになります。FMモードにして変調インジケータを見て調整するのでも、ALCメータを見て調整するのでも良いですが、私の場合は、1200MHz帯で送信しながら、IC-T81で受信すると言う方法を取りました。ボリウムを比較的絞ったところで、良好な変調がかかることが分かりました。

次にIC-T81のレベル調整です。今度はFT-736をモニター機用にセットします。マイクジャックにプラグを差し込むとすぐに送信が始まりますので、この状態で5kΩのボリウムを調整します。こちらも比較的絞った状態で、良好な変調がかかることが分かりました。

これで、調整は終了です。余りに簡単に終わってしまいました。

●運用

2003年の6m&Downは電信電話オールバンド部門(XA)に出たので、マイクロ波でのF2運用はほとんどありませんでした。わずかに1局 JK1XDB大久保さんに2.4GHzでF2で呼ばれるのに留まりました。最初のきっかけを作ったJA1LLX 金綱さんとはつながりませんでした。

変調の具合は良好のようです。zLogのキーヤとも完全に連動しているわけで、手ごろな部品で簡単に作れるのが特徴です。パソコンの中から信号を直接取り出すところはネックとなる方もいると思いますが、チャレンジ精神のある方は、是非試されてみてください。

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